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フィティアンガの町

 先ず、なぜ第二の(釣り)人生の地をニュージーランドを選んだかというと、人口が少なく、魚が多く、治安も比較的良く、医療の不安もなく、気候も温暖湿潤で日本に近いからです。しかも、赤道をまたいだ地球の反対側なのに驚くほど魚種が日本と良く似ています。また、距離はありますが時差が少ないので、行き来が楽な事も大きな利点です。個別の魚といろいろな釣りについては、釣り魚介類のコーナーでご紹介します。

 日本が、北海道、本州、四国、九州から成るように、ニュージーランドは、北島と南島で構成されます。フライやルアーでニジマス等の淡水魚を釣るなら南島、タイやヒラマサ、マグロやカジキなら北島と言う事になります。私は、絶対数の少ない淡水魚を釣るよりも心置きなく釣った魚を食べられる海釣りの方が好きなので、北島を選びました。では、北島のどこが良いだろうかということで、2001年3月に10日程かけて北島の太平洋岸に沿って調査ドライブを行いました。オークランドの北、ベイオブアイランズ周辺や、コロマンデル半島、ベイオブプレンティ、イーストケープ近くまで周り、フィティアンガとワカタネ(ファカタネ)が候補に残りました。選択の基準は、生活環境が良く、商店、レストラン、銀行等が町にあること、設備の整ったマリーナや無料ランプ(トレーラーボートを海に出し入れする場所)があること、そして釣り場に恵まれている事です。その後、この二つの町に絞って釣り道具を持って再度来訪、沖釣りをやってみて、最終的にフィティアンガにしました。理由は、良く魚が釣れた事、町がこじんまりと綺麗で、海岸線の景色も素晴らしく、気に入ったレストランも見つかったからです。海図を見ても、港から遠くないところに小さな島や岩礁が沢山あって、いかにも好ポイントだらけに見えました。

 フィティアンガは、コロマンデル半島の東側、太平洋に面したマーキュリー湾に注ぐ数本の川の合流した河口に位置し、ニュージーランドの歴史に必ず出てくる町です。マオリ族のリーダーであったクペという人物が部族の人たちと共にニュージーランドに上陸した場所がフィティアンガです。町の名もこの故事にちなんでつけられたマオリ語に由来します。また、ニュージーランドを調査した英国人キャプテン・クックが立ち寄り、水星の観測をしたことでも有名で、マーキュリー湾の名はこれによります。公式データとしての人口は5千人程ですが、クリスマスから1月、2月頃は、オークランド等から観光客が押し寄せるため、一時的に人口が2万から3万人に膨れ上がります。銀行の支店、郵便局、スーパーマーケット、マリーナ、映画館、カフェ、レストラン、車やボートの整備工場、製材所、学校、釣具屋、みやげ物店、その他の商店等、生活に必要な施設は揃っています。スーパーマーケットには、豆腐、海苔、米酢、醤油、インスタント味噌汁、日本製マヨネーズ、チューブ入りわさび等の日本食材もあり、日本的食生活にはほとんど困りません。オークランドでまで出かけて買うのは、米と味噌、納豆くらいです。オークランドでは、日本米も売っている(ただし高い)し、カリフォルニア米も買えますのでご飯は結構美味しいです。日本食品が色々スーパーに並んでいるのは、日本食がニュージーランドに普及している事の他に、フィティアンガにはホームステイをして通う外国人向け英語学校(International School)が何校かあり、いつも町に日本人学生がいることも理由になっているでしょう。

 オークランド空港からフィティアンガへは、道路がすいていれば車で2.5時間程です。道路状況で到達時間が変わるのは、途中片側一車線の山道(舗装道路です。)があるので、前方に速度の遅いトラックがいたりすると追い越せずに時間がかかります。直通の定期バスはありませんが、空港からGo Kiwi等のシャトルバスを予約すると、70ドル程で行く事が出来ます。タクシーを利用する場合は、乗る時に料金を交渉、確認するのを忘れてはなりません。Fixed Priceでフィティアンガまでいくらだ?と聞けばいいです。以前は、タクシーで300ドル程度で行けましたが、メーター料金でないと乗せないと言われる事があるので空港からの移動手段はあらかじめ予約しておくのが安心です。空港には何社もレンタカー会社がありますが、安いレンタカー会社は空港から少し距離のある場所にあります。日本の中古車をレンタカーにして貸しているような会社は、日本よりレンタカー料金が安いです。空港からフィティアンガへの道も随分良くなったし、カーナビも安価で借りられますから、運転できるならレンタカーを利用するのが一番便利だと思います。