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ニュージーランドのビジネス

 ニュージーランドの人口は、400万人程ですので、静岡県の人口とほぼ同じ程度。GDPは、760億米ドルで、日本の4兆1700億米ドル(2002年)の50分の1以下、静岡県の約半分です。面積は日本の約4分の3。日本と比べて経済活動の規模がいかに小さいかを、先ず理解する必要があるでしょう。

 マーケット規模が小さいせいもあると思いますが、日本と比べて大会社や中堅企業が少なく、個人でやっているような小規模ビジネスがほとんどです。例えば、台所のイレーター(生ごみ粉砕機)が壊れたので電話帳でプラマー(水道配管屋)を探すと、皆個人営業なので、すぐ来てもらえる人を見つけるのに何度も電話しなくてはなりません。電話しても、自宅電話なので留守電のことが多く、携帯で捕まえても、2週間はずっと忙しい等と言われたりします。

 2004年末頃に、国際調査の結果ニュージーランドの一人当たり労働時間が延びて、日本の次にランクインしたとしてテレビやラジオで大問題として取り上げられていたのが記憶に残っています。(ニュージーランドより労働時間の長い当の日本では、そんな事あまり問題にされていません。)実際、ニュージーランドの人たちは、日本人の抱くイメージよりも働き者です。親切な人が多く、店や役所の窓口の対応も柔軟で人間的な印象です。けれど他方では、日本を出ればどの国でも程度の差はあれ感じる事ではありますが、本当にプロらしい仕事に出会うことは稀です。決して出鱈目とかいい加減とは言わないまでも、ツメの甘い仕事ばかりです。同様に個々人の仕事の質がそれ程高くないアメリカの場合では、例外処理プロセスを完備した仕事の流れとシステムがこれをカバーしていますが、ニュージーランドでは、個人商店的ビジネス形態が多いので個々の労働者をバックアップするシステムがありません。マネージャーと会わせろ等と言っても、自分がマネージャーだと返されてしまいます。納期を守って仕事をして欲しかったら、しつこく電話しなくてはいけませんが、逆に、うまく交渉すれば融通が利くという利点もあります。

 他方、ビジネスのやり易さの国別比較では、ニュージーランドは常に上位に入ります。それは多分、自分で会社を作ったり経営する事に伴う面倒な規制が少ないからではと推測します。そのためもあって、個人事業、家族事業のような形態で仕事をする人が多いのでしょう。節税目的と思われますが、自分が普段の生活に使っている車(仕事にも使う)に大きな会社のロゴを入れているのも頻繁に見かけます。

下の写真は、オークランドの港。