自家調達魚の刺身;先ずは、なんと言ってもカツオ、シマアジ、ヒラマサ、テラキー、タイ、マアジ等の釣りたての刺身は最高です。テラキー、タイ等は、釣った翌々日あたりの方が旨いです。店で売っている魚はどれも火を通す前提で処理されていますので、安心して刺身を食べたければ自分で魚を調達する必要があります。
マッスルのワイン蒸し;マッスルとは、日本で言うムール貝ですが、ニュージーランドのは貝殻の外周部分が鮮やかな緑色をしています。コロマンデル半島では大規模に養殖(下の写真)をしていて、新鮮な物が殆ど一年中スーパーで手に入ります。1Kgで4ドルくらいです。素潜りで岩場から採ってくることも可能ですが、夏でも水温はあまり高くないのでウエットスーツが必要です。ニンニク、バター、刻みパセリ(又はネギ)と一緒に白ワインで蒸し焼きにすると最高です。一度に10個以上食べてしまいます。片側の殻を外して冷凍した物が日本にも輸出されています。フィティアンガには、マッスルや帆立貝等を冷凍出荷する大きな水産加工場(OPC)があります。
生牡蠣;牡蠣も養殖されているので、生牡蠣を出してくれるシーフードレストランもあります。日本の牡蠣より小ぶりですが、注文はダース単位(大抵半ダースか1ダース。)です。レモンを絞って食べます。安くて旨い!
ホワイトベイト;日本のシラウオに似た魚で、産卵のため海から川に上って来たところを網で獲ります。オークランドやウェリントンのシーフードレストランで春頃に食べる事が出来ます。オムレツの様な卵とじの様な感じに料理されたのは、とても上品な味です。こんな幽玄?な味覚が人気を博すというのは、ニュージーランド人の味覚も大した物だと感心します。(実際、刺身が好きと言う人はとても多いです。)
ブルーコッドの燻製;ブルーコッドは、煮ても焼いても、刺身でも旨い魚ですが、スーパーには燻製が売っている事があります。寿司屋では、この燻製を寿司ネタにするくらいで、ニュージーランドでしか手に入らない一品です。お土産にもお勧めです。
アジ茶漬け;何しろ、アジは夜の船着場で一年中釣れますので、何もなくとも米さえあればこれを茶漬けにして立派な夕食が出来ます。→船着場のアジ釣り
アジのナメロウ;これも、何もないときの酒の肴に最高です。味噌さえあれば、しょうがもネギもスーパーに売っています。→船着場のアジ釣り
ビーフとラム;定番ですので、一応リストします。とにかく安くて旨い。家では毎日魚ばかり食べているので、たまの外食ではビーフやラムを食べます。ラムを臭いという人は、一度食べてみるべきです。考えが変わります。
鹿肉のステーキ;ドライブしていると、鹿を飼っている牧場を見かけます。Venisonという表記で、メニューに載せているレストランは珍しくありません。私は、牛肉ステーキの方が旨いと思いますが、珍しいので話の種に一回は食べてみるべきでしょう。脂身の全くない完全な赤身の肉です。
スパイシー・トマトジュース;日本のトマトジュースは、減塩タイプが流行っていてトマトの青臭い味しかしません(その方が健康にはいいのでしょう。)が、ニュージーランドには、塩コショウで味付けしたトマトジュースをスーパーで売っています。B級食品かもしれませんが、私はこれが大好きで冷蔵庫の常備品となっています。しかも安い。
ワイン;ニュージーランドのワインは、安くて旨いです。大雑把な印象で言うと、カリフォルニアで10米ドル(1100円)のカリフォルニアワインと同レベルのニュージーランドワインが、10NZドル(750円)で買える感じです。私は、ワイン通ではないのですが、詳しい人に聞くと、白ワインならニュージーランド産、赤ワインならオーストラリア産が最高だとか。オーストラリア産のワインも隣国なので沢山売られています。自分で飲むのは、一本10ドル前後の物です。これ以上高い物を買っても、私にはあまり違いが判りません。
サーモン;ニュージーランド南島では、キングサーモンの養殖が盛んです。氷河の下流の冷たく澄んだ淡水で養殖しています。養殖されたサーモンのロジスティックスはしっかり確立されていて、スーパー等からの注文に応じてサーモンを捕まえてすぐに消費地に届けます。私も、サーモンだけはスーパーで買って刺身や寿司にします。キングサーモンなので、日本のシロザケよりも脂が多くトロのような舌ざわりです。
日本とニュージーランドの海の魚が驚くほど共通している事は、別の場所でも書きましたが、それでは、グルメ的視点からそれらに味の違いはあるのか?について、まとめてみます。個別の魚については、ニュージーランドの魚介類の該当部分をご参照下さい。
ニュージーランドの方が旨いと思う魚介類;マッスル(ムール貝)
日本の方が旨いと思う魚介類;マアジ、サバ、ウニ、ウナギ、カワハギ
ニュージーランドにしかいない旨い魚介類;ブルーコッド、テラキー、ハプカ
甲乙つけがたい、又は違いが分からない;マダイ、マグロ類、ヒラマサ、ホウボウ、マトウダイ、シマアジ、アオリイカ、カツオ